【631プロト奮闘記】「オフショアジギングの敷居を下げるロッド」でテスト釣行へ/グルーパーゲーム

皆さんこんにちは!沖縄の謝花です。

時化続きだったんですが、束の間の晴れ間に恵まれ、先日はオフショアジギング釣行へ。

今回の目的は、開発中のジギングロッド「631プロト」の修正箇所の使用感のテストです。

631プロトというロッド

そもそも631プロトは「オフショアジギングの敷居を下げたい」という所からスタートし、ジギングをもっと身近に、楽に、そして楽しくできないか…を目指して開発中。

重要視しているのは、ジギングの壁「体力」。1日中ジグをしゃくり続けるとどうしても疲労がたまり、アクション、ファイトともに100%のパフォーマンスを出すのが難しい。逆に言えば“疲れないロッド”があれば、もっと楽しめる=釣れるのではないかと。

そして打ち出したのが「a flick of the whip (鞭で軽く打つ)」。ロッドを鞭のように軽快に振りアクション入力ができること、そしてロッドが鞭のようにしなりターゲットに絡みつき、捕えられること。

…これらを意識しているのが「631プロト」なんです。

前回の釣行時、リールシートからグリップエンドの長さが短くしっくりこず、今回はリールシート位置をティップ側に10数センチ上げて修正。使用感としては脇に挟みながらのジャーク、肘にホールドしてのジャーク時の操作感が向上し、ジャカ巻き・ハイピッチの追従・スローピッチの広角度などハイクオリティなジャークが入力できるようになりました。また、そのホールド感の向上からビッグファイト時には安定し、ベントの位置も体に近くなるため大型魚とのファイト時には負荷が軽減されそうな。

うん!いい感じ。あとは実際に魚を掛けての確認作業です。

いざ実釣へ

フィールドの状況は、季節の変わり目特有の水温変化により発生する二枚潮。水深120〜220m前後のポイントをジグウエイト300〜400g前後をメインに攻略していきます。

狙うは大型ハタ系の根魚 “グルーパーゲーム”。今日の潮的に勝負所はおそらく朝まずめ夕まずめ。大型になればなるほど個体数は少ないので、突然訪れる数少ない単発のバイトをしっかり捉えるために特に集中します。

ある程度二枚・早潮に強くフォールアクションの入る信頼のディープライナー「CX-β」を選択。その選択は早々に結果として現れました。底を取り15回ほど糸ふけ回収しながらジャカ巻きワンピッチ、フォールアクションを意識しながらスローにハーフピッチを刻んだアクションに切り替えた途端…ロッドが海面に突き刺さります。

すぐに大型ハタだと分かる重量感!

少し余談ですが、大型ハタをキャッチできるかできないか。実はこのバイトの瞬間からの数秒に集約されています。

大型ハタがヒットすると根がかりのようなドスンッとした重量感とは裏腹に、走り出すまで少しばかりの間があります。例えると、大型トレーラーがUターンするにはある程度大回りする距離と時間を要しますよね?対して軽自動車なら小回りが効き一瞬でUターン。Uターンした対向車線からサッと反対向けに走り出せます。

さながら大型ハタは大型トレーラーなんです(笑)海底からジグを追ってバイト。首を振りながら反転し海底にUターンするまでのこの少しばかりのチャンスタイムにリールを何回転巻いて、底から何メートル上げて、これから始まる大型トレーラーのような怒涛のビッグファイトに備えられるか…。

ヒットした棚は底から約10m付近、その瞬間からなりふり構わずリールを巻き取れた回数10回転で約10m。=20mのアドバンテージを取りつけビッグファイトスタート!

反転反撃に出た大型ハタは、有無を言わさず根に一直線の暴君ファイト!ロッドを強烈に絞り込みながらもタックルバランスの限界でしっかり止め切ります。隙を逃さず1回転でも巻き、時には2回転。少しずつ確実に距離を詰めていきます。

50mを切ったあたりで根ズレブレイクゾーンはひとまず回避。ただし、根際でのハードな駆け引きのビッグファイトの傷跡は確実に弱い箇所へ負担がともないます。フックの伸び、ラインのダメージへの考慮…不意の大型ハタの強烈な首振りの対策として、この辺りの水深でレバードラグを1ノッチ緩めます。あとは集中力を切らさずにしっとり追従する柔らかいファイトを心がけるだけ。

ここでも631プロトの恩恵に助けられました。まさに「剛柔ブランク」。

残り20〜30mを切ったところから、根魚特有の浮き袋からの浮力で浮き出してきます。

勝負あり!海面浮上とともに魚体が「ドッカーン!」と水面を割りました。歓喜の号砲と安堵の瞬間でした。

「アーラミーバイだ!」

沖縄では大型ハタ系を総称して方言名アーラミーバイと言います。まさに631プロトで獲りたかったターゲット!そして期待にしっかり応えてくれた631プロト。

朝まずめの数少ないチャンスをしっかり物にしてくれました。全てがイメージ通りのシナリオ。

でも、まだ朝マヅメ(笑)まだまだ、しっかりテストします。色々な形状のジグ・ジグウエイト、ロッドの反発・反発のスピード、ジャークの追従等チェックしながらもカンパチ、オオモンハタ、オジロバラハタなどを追加。

ロッドのクセ・表情も次第にシンクロしてきた頃合いでいよいよ時刻は夕まずめのラストポイントへ。本日の最深部200mラインからのロッドテスト。幻の魚”クエ”を狙います。

水深と二枚・早潮対策としながらもギリギリフォールアクションの入る平型ジグ、ディープライナー「FB」を選択。

このジグで攻略できなければロング・セミロング系へのローテーションを念頭に戦略。200m以深でも631プロトはしっかりジグを操れる感覚も確認。今日一日の満足感・残す所あとわずかと時間を感じながら、クラッチレバーを切りフォール。ジグがフォールアクションにシフトした瞬間…ラインを引き出すはずのジグが止まった。

フォールバイト!すぐさまクラッチレバーをストライクに入れフッキング。ファイト開始!

いい重量感。根魚特有の走り。水深的に考えられる魚種はアイツしかいない…朝まずめのファイトで慣れもあってか、難なく浮上してきました。気泡を絡めながら浮いてきたヤツはやっぱり…

「クエだ!」

生涯2本目の嬉しい本命!これにて、打ち止め。大収穫のテスト釣行になりました。

まだまだテストは続きます

631プロト。釣果の通りいい感じに仕上がってきましたが、まだまだファーストプロト。もっと操作性良く、使いやすく、誰でも楽にファイトができる、皆さんが大型魚と出会いと感動に立ち合えるようブラッシュアップしていきます。

Fishmanのジギングロッド待ってました!に応えられるよう頑張ります。ご期待ください。最後まで読んで頂きありがとうございました。

【タックルデータ】
ロッド: 631ファーストプロト(Fishman)
リール:ブルーヘブンL50 Pw CFリミテッドモデル(スタジオオーシャンマーク)
ライン: UVF PEデュラセンサー×8 SJ+Si2 3号(ダイワ)
リーダー: シーガーFXR船16号(クレハ)
ルアー:スロースキップ FB・CX-β・SPY-N・SPY-C(ディープライナー)
フィールド:沖縄県
魚種:チャイロマルハタ・クエ・カンパチ
アングラー:謝花 和也

【着用アイテム】
帽子:メッシュフラットキャップ(ブラック/ホワイト)
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アパレル:ロングTシャツ ブラック/イエロー/ピンク(Fishman)
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プライヤー:ミニシザース(Fishman)
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プライヤー:万能プライヤー(Fishman)
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