おうち時間でベイトリールメンテ! 「必要な工具を揃えよう」編

コロナウィルス騒動もまだまだ続きそうで、釣りにも行けずにもやもやしております、西村です。

僕も職場は休業が続き、最近では畑仕事に精を出す毎日。ですが、腐ることもなく、釣りに行く日のために、日夜準備は怠っておりません。必ず釣りに行ける日は来るのだし。

ならば、今のうちにやっておきましょう、リールのメンテナンス! 来たるべき復帰の1投目に、気持ちよくキャストするために。

ベイトリールは、オーナー自らメンテナンスを行っていることが多いですよね。構造も簡単だし、少し慣れれば誰でもすぐに覚える事ができるでしょう。ですが「いざやろう!」と思ったとき、どんな工具、ケミカルが必要なのか、それが分からないで二の足を踏む方もおられるでしょう。

そこで今回は、自分が実際に使っているツール類を紹介したいと思います。

●西村語録と共に揃えてください、必要工具(※番号ごとにチェック!)

①ドライバー類
まず、一番使用回数が多いのがこれでしょう。プラスとマイナスドライバーです。

中サイズと小サイズ(いわゆる#1と#2)があれば良いと思います。ドライバー選びで重要なのが、『安物を使うべからず!』です。

安いドライバーは先端の作りが甘く、ビスの頭をナメてしまうことがあるのです。
(ナメる=切り欠き部を潰してしまうこと)

100均などのものは使わず、このようなきちんとした物を選ぶのが正解。

今日の西村語録
『ネジを舐めてかかるとネジをナメる!』

自分はベッセル社のものを1年で新品に入れ替えます。先端の消耗が激しければ都度買い換えますが、ベッセル社やPB社などのドライバーは、たいていのホームセンターで入手できます。

②ピンセット
細かい部品をつまむのに使います。個人的にはツル首と呼ばれる、写真のような曲がりのものを選んでいます。

このピンセット、適当で良いように思えますが、先端がきちんとした精度でないと、思うようにつまめなくてイライラしますので、これもきちんとした製品を選ぶに越したことはありません。

おすすめは世界のタミヤ模型のピンセット、マジ絶品です。

③プライヤー
少し強めにつまむ用事がある時に使います。Eリングの取付、取り外しに一番使っています。

これはなんとスミスのフィッシングプライヤーを愛用です。適度に鈍い先端の角の面取りが、リールの部品を傷つけにくいのです。

④シマノ純正ツール
あるとなんだかんだで使えるニクい奴です。ハンドルノブのキャップを回す時などに使っていますね。

⑤アベイル製メガネレンチ
ハンドルのナットを回すのに使います。

普通のメガネレンチで良いんじゃない? と思うでしょうが、これはハンドルナット専用設計になっているのです。10㎜のシマノ、11㎜のダイワ、アブ両用になっていて、片面はディープホールドになっているため、ソケットレンチでないと回せない、カルカッタコンクエストやアンタレスのナットもこれ一本で回せます。

さらにアルミ製なので、締めすぎた時はツールの方が負けて、リール本体を傷めない仕様になっています。メインシャフトのネジ山を潰したら大変。このアベイルレンチ、今回紹介する工具の中では絶対のイチオシアイテムです。

あと、一緒に並んでいるのは布団針です。

ベアリングを留めている5角ピンを外すのにちょうど良く、長年愛用しています。また、たくさん外したワッシャー類は、この針に順番に刺しておくと、「順番が分からなくなった!」というミスが防げるのです。

⑥スプールピン外し専用プーラー
スプールにベアリングが付いている機種では、この工具でスプールピンを抜き取らないと、ベアリングが交換できません。
ピンを圧入することもできるので、必須工具の一つです。僕はヘッジホッグスタジオ製を使っています。


⑦⑧油脂類
言わずと知れた、潤滑油です。

油脂類はリール潤滑の要。各種揃えてあります。

メイン&ピニオンギヤの潤滑にシマノプレミアムグリス、ドラグの摩擦抵抗部にDG04、ソルト使用のベアリングにシマノ Xefoもしくはザルツのオイル、淡水使用ではMTCW社のオイルを使っています。他、レベルワインダーやクラッチ部にもそれぞれ専用のものを使っています。

用途、部位によって油脂は使い分けが絶対ですので、ここはいろいろ使って、自分の好みにあったものを見つけましょう。

他には洗浄用のパーツクリーナーが必要ですが、これは普通に売っているもので『ほぼ充分』です。

市販の安いパーツクリーナーですが、ノズルだけはWAKO’Sのものです。ノズルの折り畳みができて、めちゃくちゃ便利なうえ、ポンと乗せるだけで付け替えできる逸品。

車屋さんの空き缶捨て場に間違いなくたくさんあるので、いくつかもらっておくと便利なことでしょう(笑)。

先述した『ほぼ充分』という理由をご説明。

普通のクリーナーは炭酸ガスを使用しているため、噴射すると、必ず対象物が冷却され、結露してしまいます。拭き取ったり乾燥させれば良いのですが、例えばベアリング等、金属むき出しの部分で脱脂の後に結露すると、瞬時に錆を呼ぶことがあります。

そんな部位を洗浄する場合は、『結露しない仕様』と表記のあるものを使いましょう。
例:栄進工業のエースクリーナー等

さぁ、これで必要なツール、ケミカルは揃いました。次回、実際に分解メンテナンスをしてみましょう!

次回はYouTube動画で配信予定です。