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ベイトロッドに求めたのは圧倒的なアキュラシーと遠投性能。

 

タックルメンテナンス

time 2020/06/25


こんにちは西村です。
前回の記事のリールメンテナンスツール、皆さんお手元に揃ったでしょうか。

おうち時間でベイトリールメンテ! 「必要な工具を揃えよう」編


それでは実際にメンテナンスをしてみましょう。

リールのメンテナンスはオイル注油などは、基本的に皆さん行ったことがあると思います。
そこで今回は、日常的なメンテナンスと言うことでここが調子を崩しやすい…その時どうメンテナンスするかと言う内容で進めたいと思います。


今回は左の15年クラド201HGを分解メンテナンスしてみましょう。
きちんとしたツールがあれば、ネジの類は問題なく回ってくれます。
スプールを抜き、ハンドルとスタードラグをさくさくと外して、

外したパーツはこのように仕分けておきましょう。
ここまで分解すると、ほとんどの部分のメンテナンスが可能です。


まずは殆どの方が気にしない、ギヤの裏面をチェック。
このように汚れや腐食が発生していると、ドラグの作動がスムーズに滑らなくなりがちです。
特にブラスギヤの機種を海水で使うと、1シーズンでもっと酷く腐食します。


そこで使うのがこのオイルストーン、平面研磨用砥石です。
おっとそうそう!
手元にもっと腐食したギヤがありましたので、これを修正してみます。


オイルストーンの名の通り、このようにオイルを使って研磨します。
適当なベアリング用のオイルで充分です。


指を載せて、優しくスリスリと擦ります。
重要なのは『削るのではなく撫でる程度』というところ。
軽~く擦るだけで汚れは取れていきます。


御覧の通りのピカピカになります。
これで正確精密なドラグ作動に戻る事でしょう。


さて次は、ローラークラッチを外して点検します。
適当な当て駒を用意すると簡単に外れます。

僕の場合は、使い古したベアリングと、御覧のボルトで叩き出します。
すると…


簡単に抜けます。

が、このローラークラッチ。
機種によっては圧入されていて、メーカーメンテナンスが絶対になる場合があります。
なので、そのような機種…カルカッタコンクエスト等は普段からここだけはマメに点検、注油をお勧めします。

今回はここは異常がなかったので、向きに注意して戻しておきました。
もしゴロつきがあるなら、部品を手配して交換になります。
その時の手順は上記の作業でOKです。


メインシャフトを外して、この根元にあるベアリングを点検します。
eリングで留まっているので、前回の記事に紹介したプライヤーで外し、清掃と注油、グリスアップを行います。
ここのベアリングは、巻き心地に直結する大事な部分。
なのに一番腐らせやすいところでもあります。
なので、ベアリングを受けるフレーム凹部には、たっぷりグリスを入れておいて防水対策をしておくと長持ちします。


クラッチのスプリングとヨークを外せば、ピニオンギヤを保持しているベアリングも外せます。
ここも、スプールからの水しぶきで良く傷んでしまう部分。
近年は防水土手が装備された事で、かなり長持ちするようにはなりましたが、それでも錆、潮ガミしやすいのです。
外して点検して異常がなければ、オイルではなくグリスで防水しておきましょう。

基本的にキャストに影響のあるベアリングは、スプール左右の2か所のみ。
なので、ここ以外は全てのベアリングはグリスで防水、潤滑をするのがニシニシ流。


さて、メインシャフト、クラッチのメンテが終わって組み立て始めますが、ここで一つアドバイス。
リールのフレーム内壁に、このようにグリスを塗布しておきましょう。
最近、マグネシウムやアルミなど、金属フレームのリールが増えました。
そしてそれは、海水に浸されると死ぬほど腐食します。
穴だらけになる前に、このように防水しておくと、フレームと言う一番大事な部品を保護することが出来ます。


綺麗に面出しされたメインギヤとドラグ盤を載せていきます。
ドラググリスは付け過ぎ厳禁!滑りまくります。
指で均一に塗った後、ティッシュで拭き取る位で良いのです。


ギヤにグリスを塗りましょう。
良くメディアで言われてるのは、ここのグリスは少なくすると巻きが軽くなる!などと言われてますが、
そりゃあんた、プロアングラーのリールは釣行1回でメンテナンスして『貰ってる』からです…。
僕ら一般的な釣り人は、そんな使い方ではやってられない!
メンテしたら半年、長くて1年は調子よく動いてくれないと。
なので、ギヤのグリスはたっぷりめに塗っておきます。

そもそも、これだけ盛っても、確かに組み上げ直後は巻きは重く感じます。
が、ものの1時間程も使っていれば馴染みが出るのです。
グリスは遠慮なく、たっぷりと塗っておきましょう。


全部品を組み込んで、最後のカバーを締める前にローラークラッチカラーやクラッチスプリングの組み忘れがないか、最終点検してからカバーを留めましょう。
写真を撮影していたら、この状態からスプリングを入れ忘れて蓋してしまいました(笑)
作業は集中して、一つ一つ丁寧に、確実に進めましょう。


スプール左右のベアリングも、異音、ガタ等が無いかチェック。
汚れや回転引っかかりがあれば、この状態からパーツクリーナーを噴射して清掃しましょう。
その時、クリーナーで結露してしまったら、結露が蒸発するまで休憩ですね。


さて、実は一番ベイトリールで問題なのがここ、レベルワインダーだと思っています。
作動部分が剝き出しなので、この左右の軸受け。
カラーの場合もあるしベアリングな機種もありますが、どんな機種でもこの左右は浸水を免れませんし、クロスギアシャフトもびしょ濡れ。
なので、僕の場合はここに物凄くたっぷりグリスを入れ、ワインダーを左右に動作させてグリスを軸受け部に寄せておきます。
こうすることで、フレーム内部への浸水は最小限に抑えられ、その残ったグリスがいつまでもクロスギアを潤滑してくれます。
ここ、メンテナンスの盲点だと思っている、かなりクリティカルポイントなので皆さんも忘れないでおきましょう。
はみ出た分は拭き取っておきましょう。
そうしないとグリスが汚れを呼んでしまいます。


スタードラグを組み…

ハンドルを載せて…
最後にナットを締めますが、ここで最大の注意点があります!!!


緩み止めのリテーナーのネジ穴位置を合わせる際、『必ずナットを締める方向のみで合わせる事』!
これが非常に要注意点です。
「あ、ナット締めすぎた、少し戻して合わせよう」とやると、確実にハンドルが使用中に緩みます。
少しづつ締めこんで、リテーナー穴位置まで微調整していきましょう。
もし、何度も使いまわして上手く合わなくなっていたら、そのナットは寿命です。
新品に交換してあげましょう。
基本的に、ハンドルナットは数回の締め込みで寿命を迎える消耗品。
そう考えておきましょう。


これで作業は完了です。
外装についた油分を拭き取ってあげれば、ゴキゲンの性能が戻っているはずです。
気持ちよく次のキャスト、リトリーブが快適になっている事でしょう。

このように、リールのメンテナンスは、要所をきちんと作業すること。
余計な不調を呼ばない様、先を見越した作業。
一発の性能ではなく、持続する快適さを求めた作業。
これが大事になるのです。

皆さんも、お手元のリールが調子悪いなぁと感じたら、絶不調になる前に、何が、どこが悪いのかを判断して、きちんとメンテナンス。
末永く愛用してあげて下さいね。

さてさて、最後にこの作業を動画に収めておきました。

ベイトリールの基礎メンテナンス 日常メンテ編

作業の流れを把握するのに丁度良いと思いますので、判らなくなった時は御覧下さい。
ちなみに、ライブ配信だったため音量が小さめです。
夜に作業するときにボリュームに気を付けなくても良いと思います(笑)

Niigata Japan
Angler:HitoshiNishimura

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